Windows 11に無償アップグレードすべき? メリット・デメリットや移行方法を紹介
2021年秋にリリースされたWindows 11は、2024年4月現在も無償アップグレードの期間中です。Windows 10のサポートは、2025年10月には終了するため「そろそろアップグレードすべきかも?」と迷っている方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、Windows 11にアップグレードするメリット・デメリットを解説するとともに、移行方法やアップグレードできない場合の対処法まで紹介します。Windows 10を使用されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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Windows 11の無償アップグレード期間はいずれ終了する
2024年4月現在は無料でWindows 11にアップグレードできますが、無償期間はいずれ終了するため、早めにアップグレードしておくのがおすすめです。
Windows 11への無償アップグレードの期限は、公式で明言されていません。ただしMicrosoftは「無料アップグレードをいずれ終了する」と予告しており、いつ終了になってもおかしくない状況です。
Windows 10は2025年10月14日にサポートが終了するため、そのまま使用し続けるとセキュリティ面でのリスクが高まります。無償期間の間に、アップグレードを済ませましょう。
Windows 11にアップグレードするメリット
Windows 11にアップグレードすることで、さまざまなメリットがあります。主な9つのメリットを紹介します。
メニューが画面中央下部に移動して操作性がアップした
Windows 11では、スタートメニュー・タスクバーが、画面中央下部にレイアウトされるようになり、デバイスを問わず操作しやすくなりました。
もちろん、Windows 10のように左下にメニュー表示されるようカスタマイズできるので、使い勝手の良いUIに変更できます。
また、Windows 10ではアプリ一覧だけでなく、天気・カレンダー・写真なども表示されていたのが、Windows 11ではスマートフォンのホーム画面のように各アプリのアイコンが大きく表示される仕様になりました。シンプルになったことで、使いたいアプリにすぐアクセスしやすくなっています。
クイック設定とウィジェット機能が搭載された
クイック設定とウィジェット機能が搭載され、より使いやすくなっています。
クイック設定は、画面右側のタスクバーに表示されているネットワーク・音量・バッテリーのアイコンをクリックすると表示され、Wi-Fi・Bluetoothの接続状況や音量、明るさ設定などを一覧で確認できます。表示内容は削除・追加できるので、自分好みにカスタマイズできます。
また、ウィジェット機能はタスクバーのウィジェットボタンをクリックすると、画面左側に最新ニュースや天気、カレンダー、タスク、写真などをまとめて表示できる機能です。
タッチキーボードの機能性がアップした
タブレットをはじめタッチスクリーンに対応した端末では、タッチキーボードの機能性がアップしたのもメリットです。
Windows 11ではタッチキーボードの文字サイズを3段階から選べ、位置や大きさもカスタマイズできるため、よりスムーズに入力しやすくなっています。フリック入力の選択も可能で、スマートフォンのような直感的な入力もできます。
他にも絵文字やクリップボードのボタン、音声入力ボタンなども表示でき、操作性が向上しました。
新たなゲーミング機能が追加された
ゲーマーにとっては、新たなゲーミング機能が追加されたのも見逃せないポイントです。Windows 11から「Auto HDR」「Direct Storage」など新たなゲーミング機能が搭載されました。
- Auto HDR:Xbox Series X/S に搭載された機能で、自動的に画質を改善し、輝度・色の表現が向上したリッチで深みのあるゲーム映像を楽しめる
- Direct Storage:同じくXbox Series X/S に搭載された機能で、ゲームデータを高速ロードでき、読み込み待ちの少ないシームレスなゲーム体験ができる
これらの機能によって、快適かつ高精細なゲーム体験を楽しめるようになっています。
セキュリティ機能の強化・パスワードレスになった
セキュリティ機能が強化され、パスワードレスでのログインが可能になりました。
指紋認証・顔認証といった生体認証で、アカウント作成やWebサイト・アプリへのログインなどができるようになり、不正アクセスによる情報漏えいのリスクを軽減します。
セキュリティ対策に敏感なビジネスユーザーはもちろん、クレジットカード情報や個人情報などを守りたい一般ユーザーにとっても安全性が高まりました。
音声入力の精度がアップした
Windows 10にも搭載されていた音声入力の精度がアップしており、より正確に文字入力できるようになりました。
従来よりも正確に音声を拾ってくれるようになったことで、文字入力の精度が向上して、簡単なメモ作成やタスク管理など、さまざまな場面で文字入力を活用しやすくなっています。
また以前は一部アプリでしか音声入力を使用できなかったのが、Windows 11では音声入力に対応するアプリが増えています。
デフォルトでMicrosoft Teamsが使えるようになった
デフォルトでMicrosoft Teamsが使えるようになっており、家族や友人、仕事仲間・取引先などと、気軽にチャットでコミュニケーションしやすくなりました。
Microsoft Teamsがタスクバーにデフォルト配置されるようになり、デスクトップ上で直感的にチャットや音声・ビデオ通話を始められるようになっています。新着メッセージの確認も行いやすく、効率的にコミュニケーションできます。
AI機能「Copilot in Windows」が追加された
AIアシスタント「Copilot in Windows」が追加され、さまざまな操作の補助を受けられます。
「Copilot in Windows」は、チャットを通じて質問や依頼が行えます。例えば、設定変更やお気に入りのプレイリストの再生、アプリの起動などが挙げられ、どこにどのアプリが入っているか把握せずとも自在に操作しやすくなりました。
一部のAndroidアプリを使えるようになった
一部のAndroidアプリは、パソコン上で起動させられるようになりました。もともと Android端末向けのアプリでも、パソコンの大画面で操作することが可能です。
例えば、スマートフォンゲームを大画面で楽しんだり、QRコードを表示させてスマートフォンで読み取ったりと、スマートフォンだけではできない使い方が可能となります。
Windows 11にアップグレードするデメリット
Windows 11にアップデートすると多くのメリットがある一方で、アップグレードによるデメリットもいくつかあります。良い面・悪い面の両方を押さえた上で、アップグレードするか考えましょう。
一定のスペックがなければインストールできない
一定以上のスペックでなければ、インストールできません。Windows 11へのアップグレードのために、満たしておくべき最低要件は下記の通りです。
- プロセッサ:1GHz以上かつ2コア以上の64ビット互換プロセッサ、またはSoC
- メモリ:4GB以上
- ストレージ:64GB以上
- グラフィックスカード:DirectX12以上 (WDDM2.0ドライバー)
- ディスプレイ:対角サイズ9インチ以上、8ビットカラーの高解像度 (720p)
自分のパソコンが要件を満たしているかは「PC正常性チェックアプリ」をダウンロードすると確認できます。
HOMEエディションではインターネットにつなげる必要がある
Windows 11の家庭向けモデルHomeエディションのセットアップには、インターネット環境が必須です。オフライン環境では、アップグレードできないようになっています。
なお、ビジネス向けのProエディションは、インターネット接続なしでも設定できます。
複数の機能が削除されている
Windows 11にアップグレードすることで、一部機能が削除されるのもデメリットです。削除される機能は、主に以下の通りです。
- 数式入力パネル
- ウォレット
- タイムライン
- 簡易ステータス
- Internet Explorer 11 デスクトップアプリケーション
- 「スタート」の名前付きグループとアプリのフォルダー
使っているアプリがないか、該当するアプリの代替手段がないか確認しておきましょう。
新たな不具合が起こる可能性がある
Windows 11の発表から、さまざまな不具合が報告されており、新たな不具合が発生する可能性が考えられます。
例えば、インターネット接続の不具合やソフトウェアの不具合などが報告されており、こうした不具合がこれからも起こらないとは言い切れません。
とはいえ各種不具合は随時修正されており、サポート打ち切り予定のWindows 10よりは、安心して使用しやすいでしょう。
10日たつとWindows 10に戻せない
一度Windows 11にアップグレードして10日以上たつと、Windows 10に戻せなくなるのもデメリットです。
Windows 11からWindows 10へ戻すロールバックは、下記の手順で行えます。
- 「設定」を選ぶ
- 「システム」の「回復」を選ぶ
- 「回復オプション」の中にある「復元」を選ぶ
- ロールバックする理由を答えて「次へ」を選ぶ
- アップデートのチェックは「行わない」を選ぶ
- 注意事項を読み「次へ」を選ぶ
- 「Windows 10に復元する」を選ぶ
なおロールバックすると、アップグレード後にインストールしたアプリなどは削除されるため要注意です。
Windows 11にアップグレードする方法
Windows 11にアップグレードする方法は、大きく3つあります。それぞれの方法を解説するので、あなたに合った方法でアップグレードしましょう。
Windows Updateからアップグレードする
Microsoft公式が推奨している方法で、Windows Updateからアップグレードします。やり方は、下記の通りです。
- 「設定」を選ぶ
- 「アップデートとセキュリティ」を選ぶ
- 「アップデートをチェックする」を選ぶ
- 「ダウンロードとインストール」を選ぶ
- 画面の指示に従い作業を進める
Windows 10の個人データやインストールアプリなどのデータを引き継いでアップグレードできます。
インストールメディアでアップグレードする
「インストールメディア」を作成すると、オフライン環境でもアップグレードできます。下記の手順でアップグレードしましょう。
- メディア作成ツールを実行
- ライセンス条項に「同意する」
- 「言語とエディション」の選択が正しい場合は「次へ」を選ぶ
- 作成するメディアを「USBメモリ」もしくは「ISOファイル」から選び「次へ」を選ぶ
インストールメディアは、Microsoftのホームページからダウンロードできます。
インストールアシストでアップグレードする
Windows 10からのアップグレードに限り、MicrosoftのWebサイトから「Windows 11インストールアシスタント」をダウンロードする方法もあります。手順は下記の通りです。
- インストールアシスタントをダウンロードし、実行をクリック
- ライセンス条項を確認し「同意してインストール」をクリック
- 「今すぐ再起動」をクリックしてインストールを完了させる
Windows 11のインストールには時間がかかる場合があり、数回再起動されますが、電源を切らないようにしましょう。
アップグレードできない場合の対処法
Windows 11へアップグレードできない場合には、いくつか原因が考えられます。4つの対処法を紹介します。
パーツを交換する
Windows 11へのアップグレードに必要な要件を満たしていないパソコンの場合、パーツを交換すれば条件をクリアできます。
例えば、ストレージ容量が足りていないのであれば外部ストレージを増設することで、要件を満たせるかもしれません。アップグレードに必要なスペックを確認して、パーツ購入で不足を補えないか確認してみましょう。
セキュアブート・TPM2.0の設定を有効にする
Windows 11へのアップグレードには、セキュアブートとTPM2.0を有効にする必要があります。
設定の確認画面や項目名はパソコンの種類によって異なりますが、どちらもセキュリティメニューから確認できるのが一般的です。アップグレードできない場合は、どちらかが無効になっていないか確認しましょう。
Windows 10のサポート期間が終わるまで使用する
Windows 10のサポート期間終了まで使用し続け、パソコンの寿命とともに買い替える方法もあります。
Windows 10のサポート期限である2025年10月14日まで使用し続け、サポート終了とともに新しいパソコンに乗り換えれば、面倒なアップグレードを行う必要もありません。
ただしWindows 10のサポート期間終了後は、Windows 11への無償アップグレード期間が終了し有償化している可能性も考えられます。パソコンの買い替え予定がないのであれば、早めのアップグレードが得策です。
Windows 11を搭載したパソコンを購入する
アップグレードするのも期間終了を待つのも面倒な場合は、すぐにWindows 11を搭載したパソコンに買い替えるのも一つの手です。
パソコンが古く、Windows 11に対応するスペックが難しい場合でも、パソコンを新しくすれば問題ありません。
まとめ
Windows 11への無償アップグレードは終了時期不明ですが、いずれ終わってしまうものです。Windows 10のサポート終了も迫っているので、早めにアップグレードしましょう。
もしアップグレードの要件を満たしていない場合や、アップグレードが面倒、古いパソコンを使っているといった場合には、新しいパソコンへの買い替えも一つの手です。
とはいえ新品の最新パソコンは値が張るため、中古で安く新しいパソコンを購入するのがおすすめです。「Be-Stock」なら10日以内交換自由となっており、中古でも購入しやすくなっています。メーカーを問わず美品がそろっているので、気になる商品がないかチェックしてみてください。