パソコン買い替え時のデータ移行はどうやる? 移行前の確認事項から移行後の処理方法まで解説

「そろそろパソコンが古くなってきた」「パソコンの動作が悪くなってきた」と感じる場合には、パソコンの買い替えを検討するのがおすすめです。とはいえ、買い替え時にどのようにデータを移行すればよいか分からず、不安な方もいるのではないでしょうか。
新しいパソコンへの移行は、企業にとって業務効率化のチャンスですが、膨大な重要データを新しいパソコンへ移行するには、時間と手間がかかるだけでなく、ミスが起こりやすく担当者にとっては大きな負担となります。安全かつスムーズにデータを移行するには、事前の準備が不可欠です。
そこでこの記事では、パソコン買い替え時のデータ移行を成功させるため、移行前の確認事項から移行後の処理方法まで解説します。データ漏えいのリスクを最小限に抑え、円滑なデータ移行を実現できるように、ぜひ参考にしてください。
Lenovo レノボ ThinkPadの中古ノートパソコン専門店Be-Stockはこちらから
Let'snoteなど全メーカー中古ノートパソコン専門店Be-Stockはこちらから
パソコンのデータ移行を検討するタイミング

パソコンのデータ移行が必要になるのは、パソコンを新しく買い替えるときです。では、どのようなタイミングで買い替えるべきなのでしょうか。買い替えを検討すべきタイミングとしては、下記4つが挙げられます。
- ストレージ(SSD・HDD)の容量が不足しているとき:長年パソコンを使用してきたことで、アプリ・データの整理やオンラインストレージの活用などで対策しても容量が足りない場合
- パフォーマンスが不足しているとき:業務で使用するアプリやシステムに対しパソコンのスペックが足りなくなったり、起動や動作が遅くなったりと、性能が追い付かなくなった場合
- 異音や発熱などの不具合があるとき:異音や過度の発熱など、ハードウェアの劣化によるデータ損失のリスクが考えられる場合
- OSをバージョンアップするとき:新しいバージョンのOSに対応しておらず、機能性の低下はもちろんセキュリティリスクが増大する場合
特にWindows 10のままパソコンを使用している場合には注意が必要です。Windows10は2025年10月14日をもってサポートが終了すると発表されています。ウイルス感染や情報漏えいなどのセキュリティリスクを回避するため、サポート期限までにパソコンの買い替えならびにデータ移行を済ませておきましょう。
パソコン買い替え時のデータ移行前の確認事項

パソコン買い換え時にデータを移行する前に、いくつか確認しておくべき事項があります。6つのチェック項目を紹介するので、準備ができてからデータ移行作業に移りましょう。
必要なデータと不要なデータを整理する

膨大なデータをまとめて移行させるとかなりの時間がかかるので、必要なデータ・不要なデータに整理して必要なものだけ移行させると効率的です。
まずはユーザーフォルダ内のデータを確認して、重要なドキュメントや写真・動画などを特定します。デスクトップ上のファイルやフォルダも見落とさないようにしましょう。ブラウザのブックマークやメールデータ、個人の設定なども、忘れず移行させます。
整理している中で見つかる古いアプリや使用していないファイル、不要な一時ファイルなどは削除してしまいましょう。
不要なデータ削除と併せて、ファイル名の整理も行っておくと、新しいパソコンでより効率的に作業しやすくなります。
ログイン情報をメモする

メールアカウントやクラウドサービス、SNSなど、業務で使用するあらゆるアプリ・システムのログイン情報を忘れずにメモしておきましょう。
特に自動ログインを設定している場合は、IDやパスワードを覚えていない人もいるかもしれません。新しいパソコンへ移行してからスムーズにログインできるように、事前にメモしておくのがおすすめです。
手書きのメモでも構いませんが、ログイン情報が多いほど手間がかかるのが難点です。Google Keepをはじめオンラインで共有できるメモアプリを活用して、ログイン情報を書き留めておくなど、効率的に進めましょう。
有料ソフトのライセンスを引き継ぐ

有料ソフトの場合は、ログイン情報を残すだけでなく、ライセンスの引き継ぎも欠かさず行いましょう。
Microsoft Office・Adobe製品など多くの有料ソフトは、特定のデバイスやユーザーアカウントに紐づいているため、ライセンスを引き継がずに新しいパソコンへ移行してしまうと、使用できなくなってしまいます。
そのため新しいパソコンを購入する際は、移行や追加購入が必要です。移行可能なソフトの場合、いったん古いパソコンのライセンス認証を外す必要があるなど、ソフトによって移行方法はさまざまです。
例えばパッケージ版のMicrosoft Officeの場合は、古いパソコンでソフトをアンインストールすれば、新しいパソコンでも利用できます。
時間に余裕のあるときにスケジュールを組む

データ移行には時間がかかるので、あらかじめスケジュールを組んでおきましょう。
パソコンのデータ移行は、かなりの時間を要する作業です。データの容量やパソコンのスペックなどに大きく左右されるため一概には言えませんが、数十分ほどで完了するケースもあれば、数時間から半日以上の長丁場になることもあります。
また、移行作業中に予期せぬエラーが発生して、データ移行がストップしてしまうことも考えられるので、データ移行を始めたらそのまま放置はできません。エラーの対処に備えてスタンバイしておく必要があるので、ある程度時間に余裕のある時期を狙って、計画的にスケジューリングしておきましょう。
電源につなぎっ放しにする

データ移行を進める際は電源につなぎっ放しの状態にして、データ移行中に充電が切れないよう注意しましょう。もし移行中に電源が切れてしまうと、ファイルの破損や不完全な転送により、貴重なデータを失うかもしれません。
大容量のデータを移行する場合やパフォーマンスの低いパソコンから移行する場合は、数時間~半日以上かかることもあるので、安定した電源供給が不可欠です。特にノートパソコンの場合は、必ずACアダプターを接続して作業しましょう。
また、パソコンの設定を変更して、放置状態でもスリープモードに入らないようにしておいたり、スクリーンセーバーを無効にしておいたりして、データ移行が中断されないよう対処しておくのも大切です。
Wi-Fiか有線LANにつないでおく

インターネットを使ってデータを移行させる場合は、Wi-Fiか有線LANにつないでおきましょう。
クラウドストレージを利用したデータ移行の場合は、インターネット環境が必要不可欠です。他にも必要なソフトウェアのダウンロードやシステムアップデートの実行にも必要なので、Wi-Fiもしくは有線LANでインターネットに接続できる環境を整えておきましょう。
特に大容量のデータを移行させる場合は、安定して高速通信できる有線LANでの接続がおすすめです。データ移行作業がよりスムーズに進むので、時間と労力を節約できます。
パソコン買い替え時のデータ移行の方法

パソコン買い換え時のデータ移行の方法は、インターネットを使用する場合・使用しない場合の2パターンがあります。以下ではそれぞれのパターンでの移行方法を解説します。
インターネットを使用する場合の方法
まずはインターネットを使用する場合の方法について、2通りの移行方法を紹介します。
クラウドサービスを利用する

クラウドサービスを利用すると、効率的かつ手軽にデータを移行できます。使用するクラウドサービスはGoogle DriveやDropboxなど、普段使用しているものがおすすめです。
Windowsの場合は、OSに統合されているOneDriveを利用すると、下記のように簡単にデータを移行できます。
- Microsoftアカウントでサインインする
- 初期設定の自動バックアップを有効化しておく(ONが標準)
- 新しいパソコンでサインインする
- エクスプローラーを開く、もしくはタスクバーの「Windows 通知」セクションで OneDriveのアイコンを選択する
- 新しいパソコンをバックアップと同期させる
ブラウザのお気に入りやパスワード、メールデータなども同期されますが、一部の設定やアプリは手動での移行が必要になるため要確認です。
ただし、Microsoftアカウントに付属する無料プランでは容量に制限があるため、必要に応じて有料プランへの加入も検討しましょう。
バックアップソフトを利用する

バックアップ専用のソフトを利用して、旧パソコンのデータ・設定を一括で新たなパソコンへ移行する方法もあります。
移行が必要なデータや設定を自動的に収集してくれ、画面の指示に従うだけの簡単操作のため、手軽に移行作業を進められるのが魅力です。
インターネットを使用しない場合の方法
インターネットを使用しない場合の方法について、3つの移行方法を紹介します。
HDD・SSD・USB機器を利用する

外付けのHDD・SSDやUSB機器を利用して、データを移行させる方法もあります。データの移行を全て手動で行うため時間と労力はかかりますが、既に機器がある場合は特に準備を必要としない方法です。
- ドキュメントや画像・動画など必要なデータを手動で記録媒体に移す
- 記録媒体から新しいパソコンへデータを移す
工程としてはたった2ステップで完了しますが、全て手動で行うため時間がかかることやミスが発生する可能性が高まります。加えてインストールしていたアプリなど、移動できないものもある点には注意が必要です。
ケーブルを利用する

新旧のパソコンをケーブルで接続して、直接データを移動させる方法もあります。
USBリンクケーブルを使用すれば、下記のような手順で、USBポートを通してデータ移行させられます。
- 新旧パソコンをケーブルでつなぐ
- 必要なデータを新しいパソコンへ移す
ケーブルで接続するだけのシンプルな手順ですが、先ほど同様に手作業のため労力がかかることやミスが発生しやすいこと、古いパソコンのアプリなど移せないものもあることはデメリットです。
OSのデータ移行機能を利用する

OSのデータ移行機能を活用して、外付けHDD・SSDなどの記録媒体にデータを移す方法もあります。手順は以下の通りです。
- 古いパソコンでコントロールパネルの「システムとセキュリティ」を選択する
- 「バックアップをファイルから復元」から外付けHDD・SSDやUSBメモリなど記録媒体にデータを転送する
- 記録媒体を新しいパソコンに接続して、コントロールパネルから「バックアップと復元」を選ぶ
Windows 10・Windows 11ともに、この機能があるので、保存したフォルダやファイルなどを復元することによるデータ移行ができます。
ただし移行したいソフトウェアの互換性やデータ容量、必要なソフトウェアの再ダウンロードなど確認すべき項目が多く、ミスが起きやすいため注意深く作業を進める必要があります。
買い替え後の古いパソコンの処理方法
買い替えた後に、古いパソコンを処理する方法を2つ紹介します。
メーカーに問い合わせる

使用済みのパソコンは資源有効利用促進法により、パソコンメーカーによる回収・リサイクルが義務づけられているため、個人用・企業用を問わず回収してもらえます。
回収されたパソコンは、再資源化施設においてデータ破壊や分解などの工程を経て再資源化されます。その際、情報漏えいのリスクを最小限にするため、あらかじめデータを消去してから引き渡しましょう。
1台当たり3,000~4,000円ほどで回収してもらえます。
ただし処分するパソコンを1台ずつ申請する必要があるため、複数メーカーの商品を使用している場合は窓口が複数になり手続きが煩雑になるのが難点です。メーカーへの依頼は、処分するパソコンの台数が少ない・同じメーカーのものを処分するという場合が適しています。
産業廃棄物として処分する
企業のパソコンは産業廃棄物と見なされるので、家庭用のパソコンのように粗大ごみでの廃棄はできません。そのため廃棄する場合は、産業廃棄物として処理する必要があります。
産業廃棄物処理業者に依頼する場合は、1台当たり1,000〜3,500円ほどかかるのが一般的で、さらに回収費用などが上乗せされます。
産業廃棄物として処理する場合は、メーカーに関わらずまとめて処分できるため、複数の手続きを行わずに済むのがメリットです。複数メーカーのパソコンを処分したい場合や、一度にまとめて複数台処分したい場合に適しています。
ただし、格安業者に依頼する場合は注意しましょう。廃棄パソコンから情報漏えいするリスクが高まるため、必ず「産業廃棄物処理業許可証」を持った信頼できる業者を選定することが大切です。
まとめ
パソコンを買い替える際は、新しいパソコンへのデータ移行の準備が大切です。大切な顧客データや個人情報など、漏えい・紛失してはいけない情報を確実に移行できるように、きちんと計画を立てて実行しましょう。
パソコンの買い替えをご検討されているのであれば、中古ノートパソコン専門店「Be-Stock」がおすすめです。低コストでパソコンを購入できるのはもちろん、法人掛売をご用意しているため素早い納品が可能です。気軽にお問い合わせください。
