Windows10の中古ライセンスキーは使用NG?ライセンス違反と販売事情について
Amazonやヤフオクなどで、Windows10の中古ライセンスキーが販売されています。中古のライセンスは正規品ではないのでライセンス違反ですが、法に触れることはありません。そのため数多く出回っているのが実情です。
OSを購入する側からすると安く手に入るので一見お得にみえますが、注意すべき点も多くお勧めはできません。この記事では、Windowsの中古ライセンスキーの販売事情や、中古より正規のOSを購入した方が良い理由について解説します。
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Windows10の中古ライセンスキーとは?
Windows10の中古ライセンスキーは、Amazonやヤフオクで出回っているWindows10のOEM版ライセンスキーを指します。
OEM版ライセンスキーは、家電量販店で販売されているメーカー製のパソコンに最初からインストールされているWindowsに与えられているライセンスキーのことです。
ライセンスはパソコン本体に与えられているものであるため、他のパソコンにインストールしたWindowsの認証に使えず、またパソコン本体のパーツを変えるとライセンスは無効となります。
OEM版の他に個人利用されるライセンスキーとして、DSP版があります。割安で購入できる代わりに、同じパソコンに組み込んで使用することが絶対条件です。
万が一他のパソコンに再インストールする必要が生じた場合は、他のパーツも同時にそのパソコンへと移植する必要があります。パーツと分離してライセンスキーを利用する場合には、中古扱いとなります。
Windowsの中古ライセンスキー使用はライセンス違反になる
Windowsの中古ライセンスキーの使用は「ライセンス違反」です。そもそもOEM版ライセンスキーは、導入時のパソコン本体に対してのみ適用されるものです。
他のパソコンに適用できないのはもちろんのこと、ライセンスを導入したパソコンの一部パーツを交換しただけでも無効です。
ライセンス違反と聞くと法律違反のように聞こえるかもしれませんが、実際に法に触れているわけではありません。
あくまでマイクロソフト社が定めた規定に反しているということです。とはいえ規定に反した製品を利用している限り、正規品を使用する場合と同じサポートを受けることはできず、不利な状況に置かれていることは確かです。
MRRプログラムとは?
MRRはMicrosoft Registered
Refurbisherの略です。MRRプログラムとは、マイクロソフトが認定した再生PC事業者向けに中古パソコン用のWindowsライセンスを提供するプログラムです。
ライセンスは正規の販売代理店を経由し、Web上で提供してもらえます。事業者は購入したライセンスを再生PCにプリインストールし、販売することが可能です。
MRRプログラムを通じて提供されたWindowsライセンスは、サポート期間中であれば更新プログラムの利用が可能です。そのため正規のOSがインストールされた新品のパソコンと同様に、偽造されたソフトウェアの脅威から守られます。
再生PCとは?
ここで、MRRプログラムの説明の中で登場した「再生PC」という言葉について解説します。
再生PCとは、中古のパソコンでありながら、新品のパソコンの要素を取り入れたパソコンを指しています。
より具体的に説明すると、ハードドライブのデータ消去や外観の修復、部品の交換などが施された中古のパソコンです。
このように中古のパソコンに内蔵されている部品の一部を新品のものに取り替えることで、性能は新品同様ながら価格は中古並みになるのです。
また再生PCの中にはSSDが搭載されているものもあり、新品とほぼ同じようなスピードで起動し、中古ならではのストレスを感じず利用できます。
また上で述べたMRRプログラムのもとで提供されている再生PCは、正規のOSが搭載されており安心して利用できます。
なぜ正規ライセンスの使用が重要なのか
正規ライセンスを購入する場合、中古のものと比べると段違いに高価です。しかし、それでも正規ライセンスを使用することが重要です。
まず、不具合が生じた場合には正規品と同じサポートを受けることはできません。
マイクロソフト社がサービスとして提供しているサポートは、あくまで規定に沿って利用している製品を対象としたものです。
また、中古のライセンスの場合は更新プログラムのインストールを自動で行ってくれません。自己責任でウェブからダウンロードする必要があり、詳しい知識が必要です。
だからといって更新プログラムを導入せず放置していると、セキュリティ面での問題が数多く生じてくるため、安全に使い続けられなくなります。
Window10の中古ライセンスキーを使用するとどうなる?
Windows10の中古ライセンスキーを使用した場合、マイクロソフト社が定める規定によりライセンス違反となります。ただし、ライセンス違反=法律違反というわけではありません。個人的に使用している限りでは法的責任を問われることはないのです。
実際にライセンスキーはもともと別の正規PCで使用していたライセンスキーですので、問題なく認証されます。またPC自体は最初特に問題なく作動します。
しかしWindowsの認証システムは突然変わることがあり、使い始めの際は無事認証されたとしても、あるタイミングで急に認証が通らず使えなくなる場合があります。
こうしたトラブルが発生した場合、規定違反をしていることからマイクロソフト社のサポートの対象にはならず、新しいOSを購入せざるをえない事態となるのです。
結局正規のOSを購入するとなると、中古ライセンスの購入は無駄な出費といえるでしょう。
ライセンス違反にも関わらず販売業者が存在する理由
OEM版ライセンスキーの再利用はマイクロソフト社が定めるライセンスの規定に違反していますが、それでもAmazonやヤフオクには販売業者が多数存在します。理由は単純で、ライセンス違反=法律違反ではないためです。法律に抵触していない限りビジネスとしては成立します。
しかし販売している再生PCが適切に取得されたWindowsライセンスでないケースなど、著作権法に触れる場合もあります。特に近年、ソフトウェアの業界や法執行機関は著作権侵害について厳しい目を持っていますから、法的責任を問われる可能性が高まっています。
また、Amazonやヤフオクではライセンスキーシールが出品されていることがありますが、こちらも著作権侵害の対象となる恐れがあります。ライセンスキーシールはPC本体に依存するもので、ライセンスキー自体に価格がついているわけではないため大きな問題です。
ライセンスキー販売の損害賠償請求事例
ここでは、ライセンスキーを販売したことで実際に損害賠償を請求された事例を紹介します。長野県在住の男性が、自身の運営するウェブサイトにWindows OSのライセンスキーを販売するための広告を掲載していました。そこで使われていた商標は、マイクロソフト社のものに似せていたものだったのです。
それに加えて、購入者がライセンスの認証を不正に回避するクラックプログラムをダウンロードするためのURLも提供していました。
長野地裁は以下の理由から、この男性の行為を不法行為として判断しました。
- マイクロソフト商標と実質的に同じ商標を広告に掲載しており、マイクロソフト社の商標権を侵害している
- 販売商品の出所を明確に判断できるような商標が用いられていない
- 販売している商品はマイクロソフトのライセンスキーではあるとはいえ、正規品のように確実に利用できるものとは限らない
【結論】Windowsの中古ライセンスキーは購入しない方がいい
結論として、Windowsの中古ライセンスキーを購入することはおすすめできません。第一に、中古ライセンスキーの使用はライセンス違反です。
中古ライセンスを利用したことによってトラブルが発生してもサポートの対象外ですので、結局新しいライセンスを購入する必要が生じます。更新プログラムのダウンロードもできないため、セキュリティ面でも脆弱です。
また、個人使用をする分にはすぐに法律違反とはなりませんが、販売したことによって著作権侵害の罪に問われ、損害賠償請求された事例があります。
正規品の場合のように、PCが古くなってきたからといってネット上で出品するということはできません。
このように、Windowsの中古ライセンスキーは安価で手に入る反面、多くのデメリットやリスクがあるのです。
Windows OSの購入は新品がおすすめ
Windows OSを購入する場合、新品がおすすめです。中古の場合はライセンス違反ですので望ましいことではありません。
Window8の場合は10,000~15,000円程度で購入でき、2023年1月10日までがサポート期間です。
またWindows10の場合は15,000~20,000円程度で購入でき、2025年10月14日までサポート期間となります。
Windows8の方が安価で購入できるものの、サポート期間が短めであるため購入の際には注意が必要です。
新品OS購入が難しいなら中古パソコン購入も1つの選択肢
新品OSの値段が高いと感じる方や、欲しいと思っていたOSのサポート期間が短いと感じている方もいるかもしれません。その場合は新品のOSやパソコンを購入するのではなく、信頼のできる専門店で中古パソコンを購入するのがおすすめです。
専門店は正規ライセンスのOSが搭載された中古パソコンを取り扱っており、ライセンス違反にはなりません。
サポート期間が長いバージョンのOSが入ったパソコンは新品であれば高価ですが、中古なら安く手に入ります。
またお店によっては動作不良が起きた場合の交換保証などサポート体制が充実しており、安心して使い続けることができるのです。
中古パソコン購入ならThinkPad専門店「Be-Stock」
中古パソコンを購入する場合、確実に正規ライセンスが搭載されたパソコンを取り扱っており、信頼できる専門店から購入する必要があります。
Be-Stockは品質管理、保証、カスタマーセンター対応などが整っている中古パソコンの専門店です。
取り扱っている中古パソコンはWindows
OSが搭載されたものが多く、新品と比べても大きく劣らない品質でありながら安価で求められます。
また多くの商品が1年間の保証付きであるため、安心して利用できます。
中古パソコンの購入を考えている方は、ぜひ選択肢の一つとして検討されてみてください
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