Windows11のシステム要件とは? アップグレード前に確認しておきたいポイントを解説

2025年10月14日をもって、Windows10のサポート期間が終了します。サポート期間終了後にWindows10を使い続けるのはセキュリティ上のリスクとなるため、早めにWindows11へアップグレード(変更)した方がよいでしょう。
ただし、Windows11にはシステム要件が定められており、これに満たないスペックのパソコンでアップグレードを行うと、Microsoftのサポートが受けられなくなります。
そこで本記事ではWindows11へのアップグレード方法や最小システム要件、さらには要件を満たしていない場合の対処法などについて解説します。
※本記事は2025年9月8日時点の情報です
Windows11にアップグレードすべき? Windows10との違い

Windows11は、Microsoftが提供している最新OSです(2025年8月時点)。Windows10を使っている場合、なるべく早くWindows11にアップグレードしましょう。
ただし、Windows10とWindows11では細かな違いも多いため、最初は戸惑うかもしれません。ここからは、アップグレードする前に押さえておくべき両OSの違いを解説します。
デザインの変化

Windows11のデザインは、Windows10とは大きく異なります。主な違いは、以下の通りです。
| Windows11 | Windows10 | |
|---|---|---|
| タスクバーの初期位置 | 中央 | 左 |
| スタートメニュー | アイコン表示 | タイル表示 |
| ウィンドウの角 | 丸みを帯びている | 四角い |
便利な機能の追加

Windows11には、Windows10にはなかった便利な機能がいくつか追加されています。
まず、エクスプローラーにタブ表示機能が追加されました。Windows10以前は複数のフォルダーを開くと同じ数のウィンドウが開かれましたが、Windows11では1つのウィンドウで複数のフォルダーを開けます。複数のフォルダーを開いてもデスクトップがごちゃつかないのは大きな利点です。
また、Microsoftのビデオ会話ツール「Microsoft Teams」がOSに組み込まれたため、面倒なインストールをせずに起動できるようになりました。
その他にもスナップ機能が強化されていたり、Androidアプリが開けるようになったりしています。
いくつかの機能の廃止

Windows11には多くの新機能が搭載された一方で、廃止された機能もあります。
まず、歴代Windowsに標準搭載されていたWebブラウザの「Internet Explorer」が廃止されました。代わりに搭載されたのが「Microsoft Edge」です。Internet Explorerは2022年6月でサポートも終了しているため、利用し続けるのにはリスクがあります。
また、音声アシスタントの「Cortana(コルタナ)」も廃止され、AIアシスタントの「Copilot(コパイロット)」が役割を引き継ぎました。
その他、使用したファイルやブラウザの利用履歴を確認できるタイムライン機能も廃止されました。作業履歴は個別のアプリから確認しましょう。
Windows11の最小システム要件

先述した通り、Windows10のサポート期間は2025年10月14日となっています。サポート期間終了後もパソコンは使えますが、セキュリティ面でのリスクを減らすためにも早めにアップグレードすべきです。
ただし、パソコンが最小システム要件を満たしていない場合、アップグレードを行うとMicrosoftのサポートが受けられなくなります。アップグレード前に、手元のパソコンが以下の最小システム要件を満たしているか事前に確認しましょう。
| CPU(プロセッサ) | 1GHz以上で2コア以上の64Bit互換プロセッサ または System on a Chip (SoC) |
|---|---|
| RAM(メモリ) | 4GB |
| ストレージ | 64GB以上の記憶装置 |
| システムファームウェア | UEFI、セキュアブート対応 |
| TPM | トラステッド プラットフォーム モジュール(TPM)バージョン2.0 |
| グラフィックスカード | DirectX 12以上(WDDM 2.0 ドライバー)に対応 |
| ディスプレイ | 対角サイズ9インチ以上で8ビット カラーの高解像度 (720p) ディスプレイ |
CPU(プロセッサ)

CPU(プロセッサ)とは、コンピューターの頭脳に当たるパーツです。CPUが高性能なほどデータの処理が早く、パソコンの動作が速く快適になります。
Windows11の最小システム要件はクロック周波数(処理速度を示す数値)が1GHz以上、コア数(命令の処理を行うコアの数)が2以上です。
RAM(メモリ)

RAM(メモリ)とは、パソコンがデータを一時的に保存するためのパーツです。RAMの容量は、一般的に机の面積に例えられます。机の面積が大きければ一度に複数の書類を確認・処理できるように、RAMの容量が大きければ一度に複数の作業を処理できます。ただし、RAMはあくまでも一時的な作業場です。電源を切ればデータも消えてしまいます。
RAMの容量が小さいパソコンでは、ブラウジングやオフィスソフトの使用などの比較的簡単な作業しか快適に動きません。しかし、容量が大きくなれば画像編集やゲーム、動画編集や配信なども快適にできるようになります。
Windows11の最小システム要件は4GBとなっていますが、高度な作業をしたい場合は目的に応じてさらに大きいものを選ぶとよいでしょう。
ストレージ

ストレージは、パソコンがデータを長期的に保存するためのパーツです。パソコンで作成したWordやExcelのファイル、あるいはダウンロードした画像や動画、ゲームなどもストレージに保存されます。
パソコンのストレージには、電気的に記録するSSDと磁気的に記録するHDDがあります。データ量に対する単価はHDDの方が安い傾向にありますが、最近はアクセスの速いSSDが主流です。Windows11の最小システム要件は64GBですが、動画などの大きなサイズのファイルを保存したい場合はさらに大きいものを選びましょう。
ファームウェア

ファームウェアとは、ハードウェアを制御し、OSを起動するための仕組みです。以前はBIOSが主流でしたが、近年は大半のパソコンがUEFIを採用しています。また、UEFIにはセキュアブート機能があり、信頼できないソフトウェアによる起動を防止します。
TPM

TPM(Trusted Platform Module)は、パソコンのマザーボード(CPUやメモリなどの各パーツを接着・接続するための基板)上にあるセキュリティチップです。TPMの主な役割は、パソコンのセキュリティ機能の向上です。
TPMには1.2と2.0があります。後者の方がより強力ですが、古いパソコンの場合、TPM1.2が使用されている可能性があります。その場合、Windows11の最小システム要件を満たせません。
グラフィックスカード

グラフィックスカードとは、映像をディスプレイに出力するためのパーツです。グラフィックスカード上に搭載されている演算装置を「GPU」と呼びます。なお、比較的安価なパソコンの場合、GPUはCPUに内蔵されているケースが多いです。
パソコンに搭載されたグラフィックスカードを調べたい場合は、ツールバーの検索ボックスに「dxdiag」と入力し、検索しましょう。「ドライバーがデジタル署名されているかどうかを確認しますか?」と表示された場合は「はい」をクリックしてください。診断表示が表示されるので、DirectXのバージョンをチェックしましょう。バージョンがDirectX 12になっていればOKです。
ディスプレイ

ディスプレイとは、パソコンの画面のことです。ディスプレイの性能を決める要素に、解像度があります。解像度とは、ディスプレイに並んだ画素(ピクセル・ドット)の数です。例えば解像度が「1920×1080」のディスプレイは、ドットが横に1920個、縦に1080個並んでいます。解像度が高いほど、ディスプレイ上の画像がきれいに表示されます。
Windows11の場合、最小システム要件は1280×720となっていますが、場合によっては不足を感じるかもしれません。より快適にブラウジングやオフィス作業をしたい場合は、1920×1080以上のものを選ぶとよいでしょう。
Windows11のシステム要件を満たしているかを確認する方法

先述した通り、Windows11にはさまざまな最小システム要件が定められており、これらをそれぞれチェックするのは手間がかかります。そこで活用したいのが、Microsoft社のPC正常性チェックアプリです。
まずは以下Microsoftの公式Webサイトで「PC 正常性チェック アプリのダウンロード」をクリックしてください。
Windows11のご紹介:機能、外観、メリットなど | Microsoft
ダウンロードが完了したらファイルを開き、表示された契約書を確認して「使用許諾契約書に同意します」をクリックしてインストールを開始します。
インストールが終わったら「Windows PC正常性チェックを開く」にチェックが付いていることを確認し、「完了」をクリックします。するとPC正常性チェックアプリが開かれるので、「今すぐチェック」をクリックしてください。最小システム要件を満たしているか否かが表示されます。
システム要件を満たしていない場合はどうする?

PC正常性チェックの結果、最小システム要件を満たしていなかった場合はどうすればよいのでしょうか。既にアップグレードをしてしまった場合は、早急なダウングレードをおすすめします。最小システム要件を満たしていない状態でもWindows11を使える場合もありますが、Microsoftのサポートが受けられなくなります。また、互換性の欠如が原因で故障が起こるリスクも否定できません。
アップグレードをしていない場合は、いくつかの解決策があります。メーカー製パソコンの場合、ファームウェアのアップデートによってアップグレード可能になるケースもあるため、メーカーに問い合わせてみましょう。
CPUやストレージが不足している場合は増設も可能ですが、作業にはある程度の知識が必要です。手間をかけたくない場合は、パソコンの買い替えも検討してください。
これからパソコンを購入する際の注意点

最後に、パソコンを購入する際の注意点を解説します。深く考えずに購入すると後悔する可能性もあるため、購入前にここからご紹介する項目を確認することが大切です。
用途に合ったパソコンを選ぶ

パソコンは自身の用途に合ったものを選びましょう。基本的にパソコンの値段と性能・快適性はおおむね比例しますが、誰もが高いパソコンを買う必要はありません。
例えば、最新ゲームのプレイや動画編集が目的の場合は、高性能なGPUや大容量のCPUなどが搭載されたパソコンが必要です。一方、オフィスソフトの編集やWebブラウジングが主な目的の場合は、そこまでスペックを気にする必要はありません。予算とも相談しつつ、自身の目的に応じた過不足のないものを選びましょう。
また、外出先でも使う場合はノートパソコンを選ぶのがおすすめです。自宅でしか使わない場合は、デスクトップパソコンの方がコストパフォーマンスが良くなるでしょう。
周辺機器やソフトウェアの互換性を確認する

互換性とは、OSを交換しても周辺機器やソフトウェア(アプリ)が使える仕組みのことをいいます。Windows10では使用できていた周辺機器やソフトウェアが、Windows11でも同じように使えるとは限りません。
周辺機器に互換性があるかどうか分からない場合は、メーカーのWebサイトを確認するか、問い合わせを行いましょう。互換性がない場合は、新しい周辺機器を購入するか、可能な場合はドライバーを更新してください。
ソフトウェアについては、Microsoft社が「Windows10対応のアプリの99.7%以上がWindowsで機能します」と明言しているため、大半は問題なく使えるでしょう。心配な場合は、事前にソフトウェアメーカーのWebサイトなどで情報を確認しておきましょう。
保証・サポート体制を確認する

メーカーやショップごとに、保証期間やサポート体制は異なります。保証期間は通常は1年で、保証料金を払えば2~5年程度まで延長となるケースが多いです。ただし、期間中ならどのような故障でも対応してもらえるとは限りません。多くの場合、自然故障(特に明確な原因がない故障)のみが保証対象となります。
中には「水をこぼした」などの過失による故障にも対応した特別プランを提供しているメーカーやショップもありますが、保証料金は高くなります。
サポート体制もメーカーやショップごとに異なりますが、基本的にはメールや電話での相談に対応しているところが多いです。パソコン初心者の場合は、サポート体制が充実したメーカーやショップを選ぶとよいでしょう。
まとめ
Windows10をWindows11にアップグレードする場合は、パソコンが最小システム要件を満たしていなければなりません。最小システム要件を満たしていないパソコンにインストールした場合、Microsoftのサポートが受けられなくなります。
だからといって、Windows10のまま使い続けるのもおすすめできません。Windows10のサポート期間は2025年10月14日をもって終了するため、最小システム要件を満たしていないパソコンは早めの買い替えをおすすめします。
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