Windows 11に対応するCPUとは? 必要スペックと対応機種の確認方法を解説

2025年10月14日にWindows 10のサポートが終了し、Windows 11へのアップグレードを検討している方も多いのではないでしょうか。しかしWindows 11は、CPUの要件が厳格化されたため、今のパソコンのCPUのままではアップグレードできない可能性があります。
Windows 11に対応しているのは、どのようなCPUなのでしょうか。
本記事では、Windows 11が要求するCPUの要件や、Windows 11 24H2アップデートによる変更内容、自分のパソコンに搭載されたCPUを確認する方法などを解説します。非対応のCPUでWindows 11を使用すると、さまざまなリスクもあります。具体的なリスクや非対応の場合の対処法も解説するので、アップグレードを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
2024年に厳格化したWindows 11のCPUの要件

2021年に登場したWindows 11ですが、2024年にCPUの要件が厳格化されました。
CPUの要件が強化された背景には、セキュリティ対策の必要性が高まったことがあります。近年、サイバー攻撃の手法が一段と巧妙化しており、これに対処するにはハードウェア側での防御が欠かせません。
そのため、より安全性の高い仕組みを安定して利用でき、十分なパフォーマンスを発揮できるCPUのみが要件として再定義され、結果として厳しくなりました。
Windows 11が要求するCPUの要件とは

Windows 11が要求するCPUの要件は、以下の通りです。
| コア数 | 2コア以上 |
|---|---|
| クロック速度 | 1GHz以上 |
| アーキテクチャ | 64bit対応 |
| セキュリティ | TPM 2.0対応 |
| ブート機能 | UEFIセキュアブート対応 |
このうち、アーキテクチャ、セキュリティ、ブート機能について、詳しく見ていきましょう。
64bit対応
パソコンのアーキテクチャには、32bitと64bitがあります。
bitはコンピューターが使うデータの最小単位のことで、bit数が多いほど、多くのデータ量を処理することが可能です。またbitが大きい方が、処理速度も速くなります。
Windows 11のCPUでは、64bitが必須となっており、32bitのCPUには対応していません。
TPM2.0対応(BIOS・UEFIでの有効化)

TPM 2.0(Trusted Platform Module 2.0)は、セキュリティ機能を構成する重要な要素です。TPMには1.0と2.0の世代があり、Windows 11ではよりセキュリティが強化されたTPM 2.0が必須となります。
TPMは、マザーボードに物理チップとして搭載されている場合もあれば、IntelのPTTやAMDのfTPMのように、CPU内蔵のファームウェア機能として提供されることもあります。どちらの場合も「BIOS・UEFIの設定」での有効化が必要です。
UEFIセキュアブート対応
セキュアブートとは、コンピューターのセキュリティを強化する上で欠かせない機能のことです。
Windows 11では、UEFIセキュアブートが必須となっています。ただし、インストール時には無効の可能性があるので、必ず有効化が必要です。なお、従来のBIOSは対応していません。
Windows 11 24H2アップデートによる変更内容

2026年1月現在、最新版のWindowsは「25H2」ですが、それ以前のバージョンの「24H2」では、アップデートによりさまざまな変更がありました。
ここからは、24H2アップデートによる変更内容を見ていきましょう。
Intel第8~10世代のサポートが除外
Windows 11の24H2アップデートでは、新規に出荷されるOEM向けPCにおいて、Intel第8〜10世代が公式サポート対象から外れました。
これはパソコンのOEMメーカーを対象としたものなので、既存のユーザーは現在のWindows 11をそのまま利用できます。ただし、将来的に追加される機能やセキュリティ更新が確実に提供されるわけではありません。
24H2でサポートされているIntelプロセッサは、こちらのページから確認できます。
AMDの一部旧モデルが除外
Windows 11の24H2アップデートでは、AMDの一部旧モデルが除外となりました。
この場合も既存のユーザーは現在のWindows 11をそのまま利用できます。ただし、Intel第8〜10世代同様、今後の新機能やセキュリティ修正が必ず適用されることは保証されていません。
24H2でサポートされているAMDプロセッサは、こちらのページから確認できます。
ARM搭載のAIや省電力重視のモデルは推奨傾向
Windows 11の24H2アップデート以降は、ARM搭載モデルの中でも、AIを使った処理が得意なチップを積んだモデルや、バッテリー持ちがよく省エネタイプのモデルが推奨されている傾向にあります。
AI処理能力の高いデバイスや、持ち運びやすさを重視した最新モデルも続々と登場しており、今後もさらに高性能なモデルが増えていくことが期待されています。
自分のパソコンに搭載されたCPUを確認する方法

自分のパソコンにどのCPUが搭載されているかは、システム情報画面で確認できます。
まずWindows 10の場合の確認方法は、以下の通りです。
- スタートメニューを右クリックする
- 表示されるメニューから「設定」を選ぶ
- 「システム」を選ぶ
- 「詳細情報」を選ぶ
- 表示される情報の「プロセッサ」を確認する
Windows 11の場合は、以下の方法で確認します。
- スタートメニューを右クリックする
- 「システム」を選ぶ
- 「デバイス情報」で「プロセッサ」を確認する
また現在のパソコンがCPUを含めたWindows 11のシステム要件を満たしているかどうかは、Microsoftが提供している「PC正常性チェックアプリ」というツールで確認できます。
まず、Windows 11公式ページの下部にある「PC 正常性チェック アプリのダウンロード」からダウンロードしましょう。ダウンロードできたらアプリのセットアップを行い、起動して「今すぐチェック」を押してください。
すぐに「このPCはWindows 11の要件を満たしています」とポップアップで表示されれば、システム要件を満たしているということです。ポップアップには「すべての結果を表示する」というボタンがあり、ここをクリックするとWindows 11の全ての要件が表示され、どれを満たしているのかが一目で確認できます。
公式CPU対応リストをチェックする

ご自身のパソコンのCPUが確認できたら、Microsoftが公式で出しているCPU対応リストを使って、Windows 11に対応しているかどうかを確認しましょう。
Windows 11でサポートされているIntelプロセッサはこちらのページから、AMDプロセッサはこちらのページから確認可能です。
非対応CPUでもWindows 11を使う方法

CPUが非対応の場合など、現在のパソコンがWindows 11のシステム要件を満たしていない場合、インストールを進めようとしても次のようなメッセージが表示されることがあります。
- このPCは、Windows 11をインストールするための最小システム要件を満たしていません
- このPCではWindows 11を実行できません
- このPCは現在Windows 11のシステム要件を満たしていません
しかし、こういった場合でも非公式ツールを利用することで、Windows 11をインストールできる可能性があります。
ただし、この方法はMicrosoftが推奨している方法ではありません。CPUが非対応の場合を含め、システム要件を満たしていないパソコンへ非公式な方法でWindows 11を導入する際は、これらのリスクを十分理解した上で、自己責任で行ってください。
非対応CPUでWindows 11を使用するリスク

Windows 11に非対応のCPUでも、前述の方法で強制的にインストールすれば、利用できる場合があります。しかし、そのまま使い続けるといくつかのリスクが発生するかもしれません。
ここからは、非対応のCPUでWindows 11を動かす際に考えられる主なリスクを3つ紹介します。
セキュリティの脆弱性が懸念される

非対応CPUでWindows 11を使用すると、セキュリティ面で思わぬ弱点が生じるかもしれません。
非対応CPUのままでは、重要なセキュリティアップデートが配信されない他、バグ修正の対象外になることがあります。こうした更新を受けられない状態が続くと、脆弱性が放置され、コンピューターウイルスや不正アクセスのターゲットになりやすくなってしまうでしょう。
そもそもWindows 11でCPUの要件が厳しくなったのは、より高い安全性を確保するためです。そのまま使用し続けると、セキュリティの弱点を悪用され、ウイルス感染や情報漏えいなどのリスクが高まる可能性があります。
サポートを受けられない

非対応CPUでWindows 11を使用すると、正規のサポートを受けられない可能性が高くなります。
例えば、更新プログラムが適切に適用されない状態で使用を続けていると、動作トラブルが起きた際にMicrosoftのサポート対象外となるかもしれません。また非対応CPUのまま無理にWindows 11を動かしていると、何らかの原因でハードウェアが故障した際に、保証の対象外と判断されてしまう恐れがあります。
動作不良の可能性がある

動作不良の可能性があることも、非対応CPUでWindows 11を使用するリスクの一つです。
システム要件を満たしていない場合、処理が十分に最適化されないため、パフォーマンスが低下する恐れがあります。
また要件に関係するアップデートが行われた際に、ドライバーが自動的に削除される可能性もあります。これはWindows 10でも見られた現象であり、Windows 11でも絶対に起きないとは言い切れません。非対応CPUを使い続けている場合、このリスクは完全には避けられません。
動作不良が起こるだけでなく、最悪の場合起動しなくなる恐れもあります。
Windows 10のまま使い続けるのも一つの方法

Windows 11へアップグレードできない場合、Windows 10をそのまま使い続けるという選択肢もあります。
Windows 10では、サポート終了後にも重要なセキュリティ更新プログラムを継続して受け取れる「Windows 10 コンシューマー向け拡張セキュリティ更新(ESU)」が提供されています。このプログラムは有償ですが、利用すればセキュリティ更新を受け続けることが可能です。
ただし、このプログラムで提供されるのは、重要かつ重大なセキュリティ更新のみで、機能やパフォーマンス向上を目的とした更新や、テクニカルサポートは対象外となります。ESUへの登録自体も2026年10月13日までとなっており、あくまで一時的なセキュリティ対策であることは、理解しておく必要があるでしょう。
CPUが非対応だった場合のおすすめの選択肢

CPUが非対応だった場合、そのままWindows 11を使用し続けるのはリスクが高いといえます。最後に、非対応CPUの場合に取れる主な選択肢を紹介します。
CPUだけ交換する

CPUが非対応だったときの対処法の一つが、CPUだけを交換する方法です。
デスクトップパソコンであれば、マザーボードがWindows 11に対応している場合に限り、CPUのみを交換できます。マザーボードが対応していない場合でも、対応するマザーボードに交換すれば、Windows 11を利用できるようになります。
ノートパソコンの場合はCPUが市場にほとんど出回っていないことに加え、交換には高度な技術が必要となるため、作業が非常に難しいケースが多いです。ノートパソコンの場合は、買い替えを検討した方が現実的でしょう。
PC本体を買い替える

CPUが非対応の場合、パソコン本体を買い替えるのも選択の一つです。
Windows 11のシステム要件を満たしたパソコンに買い替えれば、今後も安心して長く使用できます。パソコンの主な用途を踏まえ、必要なパフォーマンスレベルを考慮しながら、自分に合った機種を選びましょう。
将来的に用途が増える可能性がある場合は、拡張性の高いパソコンを選んでおくと安心です。
まとめ
Windows 11では、セキュリティを強化するためにCPUの要件がより厳しくなっています。非公式の専用ソフトを使えば、非対応CPUでも利用できる可能性がありますが、セキュリティに弱点が発生したり、動作不良になったりとリスクも高いです。
もし今使用しているパソコンのCPUがWindows 11に非対応なら、CPUの交換かパソコン自体の買い替えを検討することをおすすめします。
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