Windows10を初期化する手順を紹介! 事前に準備すべきことから解説
「パソコンの調子が悪く、何を試してもダメ」「パソコンを売却・処分したいが情報漏えいが不安」という場合に行うのが、パソコンの初期化です。
購入時のまっさらな状態に戻すことで、パソコンの不具合が改善されたり個人情報の流出を防止できたりします。
とはいえ、どうやって初期化すれば良いのか、分からない方もいらっしゃるでしょう。そこで今回は、Windows 10を初期化する方法や準備しておくべきこと、初期化が必要な場面などを解説します。
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パソコンの初期化とは?
パソコンの初期化とは、工場から出荷された状態に戻すことを指します。
購入したときのような、まっさらな状態に戻すため、OSやファイル、ソフトウェア、ユーザー設定など、ほとんどのデータが消去されます。
とはいえ、あくまで「工場出荷時の状態」に戻す操作なので、全てのデータが消去されるわけではありません。例えば、Microsoft Edgeのような初めからインストールされているアプリは残ります。
OSやドライバーなども消去するため、パソコンの不具合の解消や売却・処分時のデータ消去に効果的です。消去したくないデータがある場合は、事前にバックアップを取りましょう。
パソコンの初期化が必要な場面
パソコンの初期化が必要な場面は、主に3つあります。どのような場面で有効なのか、それぞれ解説します。
古いパソコンを売却・廃棄したい
古いパソコンを売却・廃棄したい場合は、初期化して個人情報を消去しておきましょう。
友人に譲る場合や中古ショップに売却する際などは、初期化してデータを消去しておくことが大切です。個人情報を悪用する悪徳業者がいるのはもちろん、たとえ故意でなくとも人為的ミスで情報漏えいするリスクがあるからです。
廃棄する場合でも同様で、内部の情報を抜き取られないよう初期化しておきましょう。
パソコンは住所やクレジットカード情報、連絡先など情報の宝庫です。必ず初期化して、情報漏えいに備えてください。
パソコンに不具合が生じた
パソコンに不具合が生じた場合の対策として、初期化が効果的な場合があります。
パソコンが起動しない・突然電源が落ちるなど、下記のような不具合が発生し、どのような対処法を試しても改善しない場合に、パソコンを初期化してみると解決できる可能性があります。
- パソコンの動作が遅い
- 起動・シャットダウンに時間がかかる
- 何度もフリーズする
- 電源が付かない
- 画面が表示されない
- ブルースクリーンが表示される
- 突然パソコンの電源が落ちる
- ウイルスに感染している
- 異音が聞こえる
起動の問題や動作異常は、ソフトウェアの不具合によって発生するケースが多く、初期化でシステムファイルやデータを全て削除すれば、不具合の原因が消え症状の改善が見込まれます。
ただし大事なデータが消える可能性もあるので、あくまでも他の対処法で効果が見られなかった場合の最終手段として行うのがおすすめです。
システムファイルを誤って削除した
システムファイルを誤って削除してしまった場合は、初期化することで正常に動作しやすくなります。
システムファイルは普段ユーザーが使用しないファイルですが、万が一間違えて消去してしまうと、パソコンを制御するOSが正常に動作しなくなります。
誤って削除しても、初期化してOSを再インストールすれば、元通り動作させることが可能です。
パソコンを初期化する前にやっておきたいこと
パソコンを初期化する前に、やっておくべき準備が6つあります。初期化後も、今まで通り使用できるようポイントを押さえておきましょう。
データのバックアップを取る
データが消えてしまうので、必ずバックアップを取っておきましょう。
初期化すると個人ファイルやインストールしたソフト・アプリ、各種設定など、ほとんどのデータが消えてしまうため、外部記憶媒体やクラウドなどにバックアップを取る必要があります。
個人用ファイルを残して初期化する方法もありますが、万が一何らかの間違いで消去される可能性もあるので、どのような場合でもバックアップを残しておくのがベターです。
ソフトやアプリの設定など、バックアップで残しにくい情報は、メモやスクショで残しておくと、初期化後の復旧がスムーズです。
Microsoftアカウントのアドレス・パスワードをメモする
Microsoftアカウントへログインできるように、メールアドレス・パスワードをメモしておきましょう。
初期化後に、Microsoftアカウントへサインインしたり、Office製品を再度使用したりするには、Microsoftアカウントに登録したメールアドレス・パスワードが必要です。いつも自動ログインしていると、覚えていないことが多いため、忘れずメモしておきましょう。
Microsoftアカウント以外にも、ログインID・パスワードを覚えていないアカウントがないか、事前に確認しておくことが大切です。
Windowsを最新の状態にアップデートする
Windowsのバージョンが最新になっているか確認し、古い場合はアップデートしましょう。
OSのバージョンが古いまま初期化を行うと、エラーが発生するかもしれません。初期化に失敗しないように、事前にアップデート状況を確認しておきましょう。
現在のバージョンは、Windowsの「設定」から「Windows Update」を選択すると確認できます。「最新の状態です」と表示されていれば、問題ありません。
もし最新バージョンでない場合は、アップデートしてから初期化しましょう。
セキュリティソフトをアンインストールする
セキュリティソフトを使用している場合は、アンインストールしておきましょう。
Microsoft純正の「Windows Defender」以外のセキュリティソフトを使用している場合、初期化の際にトラブルが発生するかもしれません。
万が一に備えて、初期化前にセキュリティソフトをアンインストールしておき、初期化完了後に再インストールするのがおすすめです。
周辺機器を取り外しておく
周辺機器を取り外してから、初期化しましょう。
周辺機器を接続したまま初期化すると、周辺機器を制御するためのデバイスドライバーと呼ばれるソフトウェアが不具合を起こす可能性があり、正常に初期化できないかもしれません。
具体的な周辺機器としては、例えばマウスやキーボード、外付けのストレージ、プリンター、USBメモリ、スピーカーなどが挙げられます。
初期化する際は、操作に必要な最低限のデバイスだけを残して、不要な周辺機器は取り外しましょう。
電源に接続しておく
電源に接続した状態で、初期化するのも大切です。
初期化は時間がかかるため、途中で充電が切れないよう給電した状態で行いましょう。もし途中で電源が切れてしまった場合、初期化が中断されOSが正常に動作しなくなることも考えられるので、電源が落ちないよう対策してください。
たとえ十分に充電があっても、思ったより時間と電力を消費する可能性もあるので、念のため電源に接続しておきましょう。特にノートパソコンは、必ず給電されているか確認することが大切です。
Windows 10のパソコンを初期化する手順
Windows 10のパソコンを初期化する手順は、2パターンあります。それぞれ解説するので、どちらの方法が適しているか確認してから行いましょう。
個人用ファイルを保持する場合
写真・動画や音楽などのデータを残したまま、初期化したい場合は「個人用ファイルを保持する」方法で行いましょう。
アプリやドライバーは消えるものの、ユーザーアカウント関連の情報やフォルダ・ファイルなどは残せます。
Windows 10で、個人用ファイルを保持して初期化する方法は以下の通りです。
- 「スタートメニュー」を右クリックして「設定」を選択する
- 「更新とセキュリティ」から「回復」をクリックする
- 「このPCを初期状態に戻す」欄から「開始する」をクリックする
- 「個人用ファイルを保持する」を選択する
- 「お使いのアプリは削除されます」という画面で、「次へ」をクリックする
- リセットする準備ができたら「リセット」をクリックする
ただし、データが消える可能性もゼロではないので、万が一に備えてバックアップしておきましょう。
全て削除する場合
パソコン内のデータが、消えても構わない場合は「全て削除する」方法で初期化します。
パソコン内のほぼ全てのデータを削除するため、初期化完了までに時間がかかります。できるだけ時間に余裕がある際に行いましょう。
Windows 10で、全てのデータを削除して初期化する方法は以下の通りです。
- 「スタートメニュー」を右クリックして「設定」を選択する
- 「更新とセキュリティ」から「回復」をクリックする
- 「このPCを初期状態に戻す」欄から「開始する」をクリックする
- 「全て削除する」を選択する
- 「ファイルの削除のみ行う」、「ファイルを削除してドライブのクリーニングを実行する」のいずれかを選択する
- リセットする準備ができたら「リセット」をクリックする
個人的なデータは全て削除されてしまうので、必ずバックアップを取っておきましょう。
Windows 10のパソコンを初期化する5つの方法
Windows 10のパソコンを初期化する方法は複数あるため、故障や不具合でデスクトップが表示されない状態でも実行できます。パソコンの状況に合わせた方法を試してみてください。
1.デスクトップで初期化する
一番オーソドックスな方法が、デスクトップから初期化する方法です。
具体的な初期化の手順は、「Windows 10のパソコンを初期化する手順」の見出しで紹介した2つの方法いずれかで実行できます。
デスクトップに入れることを前提とした方法なので「特に不具合などがなくパソコンを売却・破棄したい際」や「不具合があるもののデスクトップが表示される状況」で、初期化したい際に適しています。
2.Media Creation Toolを使う
Microsoftが提供する「Media Creation Tool」を使用して、ハードディスクを初期化する方法です。
利用していたソフトウェアが正常に動作しなくなり、初期状態に戻したい際に有効です。
手順は、以下の通りです。
- Microsoft公式のWindows 10のダウンロードサイトで「ツールを今すぐダウンロード」を選択して保存する
- ダウンロードフォルダから「Media Creation Tool」を起動させる
- 「別のPCのインストールメディアを作成する」を選択する
- 画面の指示に従い「Windows10」をインストールする
- Microsoftアカウントの本人確認を行いOfficeをセットアップする
初期化が完了したら、必要なアプリやソフトのインストール・バックアップの復元などを行い、使用しやすい状態に整えましょう。
3.リカバリーツールを使う
パソコンのメーカーによっては、リカバリーツールが提供されている場合もあります。
例えば、MicrosoftのSurfaceの場合は、下記のような手順でツールを使用した初期化を実行できます。
- 「スタート」の設定から「システム」を選択する
- 「回復」を選択する
- 「このPCを初期状態に戻す」で「開始する」を選ぶ
- 「個人用ファイルを保持する」もしくは「全て削除する」を選択する
- 「クラウドのダウンロード」または「ローカルの再インストール」を選択する
メーカーごとに方法が異なるため、使用しているパソコンの公式サイトや説明書などで確認しましょう。
公式サイトでは動画付きの解説を見られる場合もあるので、操作に自信がない方におすすめです。
4.回復ドライブを作成しておく
あらかじめ回復ドライブを作成している場合は、Windows 10が起動しなくなっても初期化できます。
回復ドライブの使い方は、以下の通りです。
- 電源が切れた状態で、回復ドライブを作成したUSBメモリをパソコンに接続する
- パソコンの電源を入れたら「F8キー」を連打してブートデバイスの選択メニューを出す
- 回復ドライブを作成したストレージを選択して起動させる
- 「キーボードレイアウトの選択」が表示されたら「Microsoft IME」を選択する
- 「詳細オプション」の「ドライブから回復する」を選択する
- 「ファイルの削除のみ行う」か「ドライブを完全にクリーンアップする」のどちらかを選ぶ
- ドライブから回復すると表示されたら「回復」をクリックしてWindows 10を再インストールする
ブートデバイスの選択メニューを呼び出すコマンドは、メーカーによって異なるため、マニュアルを参照してください。
なお回復ドライブの作成方法は、以下の通りです。
- コントロールパネルを開く
- 検索ボックスで「回復」を検索してクリックする
- 「回復ドライブの作成」から作成する
- 「システムファイルを回復ドライブにバックアップします」にチェックを入れて、「次へ」をクリックする
- パソコンにUSBメモリを接続し「使用可能なドライブ」に選択されていることを確認して、「次へ」をクリックする
- 「作成」をクリックすると作成が開始される
回復ドライブに使用するUSBメモリは、全データが削除されるため、重要なデータが入っていないか確認してから実行しましょう。
5.サインイン画面で初期化する
Windowsにログインできない場合、サインイン画面から初期化する方法もあります。
手順は、以下の通りです。
- ログイン画面右下の電源アイコンをクリックする
- 再起動を「Shift」キーを押しながらクリックする
- 再起動したら「トラブルシューティング」を選ぶ
- 「このPCを初期状態に戻す」をクリックする
- 「個人用ファイルを保持する」または「全て削除」を選ぶ
- 「クラウドからダウンロード」をクリックして「次へ」をクリックする
- 「このPCをリセットする準備ができました」と表示されたら「リセット」をクリックする
自動で再起動が何回か繰り返された後に、初期化が完了します。
まとめ
パソコンを売却・破棄する場合は、個人情報が漏えいしないように初期化しておきましょう。Windows 10のパソコンを初期化する方法は5つあるので、パソコンの状態に合うものを試してください。
また、初期化の際はバックアップやWindowsのアップデートなど、事前準備も忘れず行いましょう。
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