【Windows 11/10】パソコンのバックアップ方法|初心者でも簡単!自動でPCまるごとシステムイメージも作成
- 「時間をかけて作成した仕事の大切な資料がごっそり消えていた」
- 「システムの復元でも正常に復元できず打つ手がなくなってしまった」
- 「Windowsが起動せず大切なデータを取り出せない」
- 「忙しくて定期的に時間と手間がかかるバックアップはできそうにない」
大切なデータが消失してから痛感するパソコンのバックアップの重要性。パソコンのバックアップは、万が一のデータ消失やシステムの損傷に備えて必要とは分かっていても、ついつい先延ばしにしてしまっている人も多いのではないでしょうか。
Windows 11/10では、標準で4種類の便利なパソコンのバックアップ機能が使えます。
Windows 11/10の便利なパソコンのバックアップ機能は、ファイルやシステムイメージなどのバックアップ、スケジューリングでの簡単な自動化、外付けHDD・SDDなどの外部の記憶装置、OneDriveのようなクラウドサーバへの保存など、さまざまなことができる優れものです。
この記事では、Windows 11/10に標準搭載されているパソコンのバックアップ方法4つの解説と、バックアップの方法を図解で初心者にも分かりやすく説明します。
この記事を読むと、初心者でもWindows 11/10に標準搭載されている4種のパソコンバックアップ方法から最適なものを選んで、簡単にバックアップができるようになるでしょう。
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Windows 11/10に標準搭載!4つのバックアップ方法とは
Windows 11/10には下表のように、標準で搭載されたバックアップの方法が4種類あります。
No | バックアップの方法 | バックアップ対象 | 保存先 | 自動化 |
---|---|---|---|---|
1 | 「バックアップと復元」内の 「Windows バックアップ」 |
|
外付けHDD・SSDなど | 〇 |
2 | 「バックアップと復元」内の 「システムイメージの作成」 |
|
外付けHDD・SSDなど | × |
3 | 「ファイル履歴」 |
|
外付けHDD・SSDなど | 〇 |
4 | 「OneDrive」の 自動バックアップ(同期) |
|
OneDriveのクラウドサーバ | 〇 |
バックアップの対象は主に下記のとおりです。
- ファイル・フォルダー・ドライブ
- システムイメージ
上記「2. システムイメージ」のバックアップは、PCをまるごとすべて(Windowsが入っているC ドライブなど)、インストールされているOSやソフト、ドキュメント、動画や写真、音楽など、さまざまなデータも一緒にバックアップします。
システムイメージのバックアップはPCをまるごとバックアップできるので、何らかのトラブルでWindows 11/10が起動しなくなって回復もできないような場合でも、バックアップ直前のPCの状態を完全に復元できます。
一方で、ファイル・フォルダーのバックアップに比べて、数十GBとサイズが大きくなるため、大容量のストレージと長い時間が必要になります。
バックアップは、万が一に備えて定期的に行うほうが良いですが、手動だと忘れたり忙しくてできなかったりと、習慣化が困難な場合もあります。
自動化できるWindows 11/10のバックアップ機能もあるので、下表を参考にバックアップをスケジューリングして手間と時間を省きましょう。
バックアップを行うには、ファイルやフォルダー、ドライブ、システムイメージなど、保存対象のサイズに応じた容量のストレージを用意する必要があります。
Windows 11/10のバックアップ保存先はどこがいい?メリット・デメリットも解説!
バックアップは、OSがインストールされているストレージとは異なる外部のストレージへ保存します。
バックアップを保存する主なストレージの種類は下記の5つです。
No | ストレージの種類 | 保存容量 | 携帯性 | 保存スピード |
---|---|---|---|---|
1 | 外付けHDD(ハードディスク)・SSD | ◎ | △ | HDD:〇 SSD:◎ |
2 | クラウドサーバ(OneDriveなど) | △~◎ | - | △~〇 |
3 | フラッシュメモリ(USBメモリ) | 〇 | ◎ | 〇 |
4 | SDカード | 〇 | ◎ | 〇 |
5 | 光学メディア( CD・DVDなど) | △ | 〇 | △ |
おすすめの保存先は、外付けHDD・SSDとクラウドサーバです。
とはいえ、コストや携帯性、セキュリティー、災害時のリスクヘッジなど、さまざまな要因を考慮して、ご自身のPC環境に最適な保存先を決めるのが良いでしょう。
それでは、5種類のストレージを個別に詳しく解説します。
1. 外付けHDD(ハードディスク)・SSD
Windows 11/10のバックアップには、外付けHDD(ハードディスク)やSSDがあります。特に、SSDは保存(書き込み)が速く、大容量のバックアップもできて便利なのでおすすめです。
外付けHDD
Windows 11/10のバックアップには、外付けHDDが保存容量やコスト、保存(書き込み)速度のバランスが良く、バックアップの保存先としてメジャーなストレージです。
数百GB~数TBの大容量でも、他のストレージより安価で入手できる点がメリットです。外付けSSD
外付けSSDはHDDより高価な点はデメリットといえますが、保存(書き込み)は他のストレージより速い点がメリットです。
また、数百GB~数TBの大容量まで保存容量のバリエーションも豊富です。2. クラウドサーバ(OneDriveなど)
インターネット環境であれば、手元にストレージを用意する必要がなく、クラウドサーバ上にバックアップデータをアップロードして保存できます。
そのため、ストレージ購入の手間が省けてメンテナンスの必要がない点もメリットです。
クラウドサーバへのバックアップの速さは、インターネットの通信状況やクラウドサーバの性能や混み具合などの要因によって左右されます。
無料で利用できるクラウドサーバの容量は数GBと少ないですが、有料プラン(サブスク制)によっては大容量を確保できます。
下記のように有名なクラウドサーバ(サービスを提供している企業名)があります。
- OneDrive( Microsoft )
- Google Drive( Google )
- iCloud( Apple )
- Dropbox ( Dropbox )
クラウドサービスのサーバ上で管理するため、稀なケースとしてサービス終了やネットワークの障害、サーバのダウン、セキュリティー面などで若干のデメリットがあります。
一方で、自宅や職場が被災してもクラウドサーバは地理的に遠く離れているので、サーバ上のバックアップデータは被害を受けず安全が担保される点がメリットになります。
クラウドサーバで保存しているバックアップデータは、ネット環境でサービスのアカウントにログインすれば、他のデバイスでいつでもどこからでも閲覧・編集・共有・ダウンロードなどができるのでとても便利です。
3. フラッシュメモリ(USBメモリ)
フラッシュメモリ(USBメモリ)は、手のひらに収まるほどコンパクトで軽量です。
携帯性や収納性に優れており、物理的に複数に分けて管理しやすい点がメリットです。
容量は数GB~数百GBまでバリエーションが豊富です。
4. SDカード
SDカードやmicroSDカードは、指先に乗るほど小さく軽量です。
フラッシュメモリ(USBメモリ)より携帯性や収納性に優れている点がメリットです。
読み書きにはSDカードリーダーが必要なので、用意しておきましょう。
容量は数GB~数百GBまでバリエーションが豊富です。
5. 光学メディア(CD・DVDなど)
最近では、動画や音楽がオンライン上で流通するようになり、光学メディア(CD・DVD・ブルーレイなど)も見かけなくなりました。パソコンにも光学ドライブは搭載されていません。
光学メディアは、保存(書き込み)速度が遅くて容量も少ないため、バックアップの保存先としておすすめできません。
Windows 11/10の「バックアップと復元」でバックアップする2つの方法
Windows 11/10の「バックアップと復元(Windows 7)」では、システムイメージやドライブ・フォルダー単位で指定して、ファイルなどの大切なデータをバックアップできます。
スケジュールを組んで自動で定期的にバックアップできるのでとても便利ですね。
システムイメージやドライブのバックアップは数十GBとサイズが大きくなるので、大容量のストレージが必要な点に注意が必要です。
Windows 11/10の「バックアップと復元(Windows 7)」でバックアップする2つの方法を下記で詳しく解説します。
- 「Windows バックアップ」機能でバックアップする方法
- 「システムイメージの作成」機能でPCをまるごとバックアップする方法
この2つのバックアップの前に行う共通の手順を解説します。
①「検索」ボタンをクリックします。
②「コントロールパネル」と入力して検索します。
③「コントロール」ボタンをクリックします。
④「バックアップと復元(Windows 7)」をクリックします。
1. 「Windows バックアップ」機能でバックアップする方法
「Windows バックアップ」機能を使えば、ドライブやフォルダーを選んでからのバックアップや、PCをまるごと(Windowsが入っているC ドライブなど)バックアップできるシステムイメージも指定できるので、バックアップの対象を細かく選びたい方にもおすすめです。
簡単にスケジュールが組めるため、自動で定期的なバックアップができます。
また、復元はファイル単位で簡単に行えます。
-
- 「バックアップの設定(S)」をクリックします。
- ①バックアップ先を選択します。
②「次へ(N)」をクリックします。 - バックアップの対象(フォルダー・ドライブやシステムイメージなど)の選択
下記の2通りのバックアップ方法を詳しく解説します。- バックアップの対象を自動で選択する場合
PCをまるごと(Windowsが入っているC ドライブなど)バックアップするために必要な項目を、自動で選択してくれる便利なバックアップ方法です。
システムイメージだけではなくライブラリやデスクトップ、既定のWindowsフォルダーも一緒に自動で選択してくれます。
- ①「自動選択(推奨)」を選択します。
②「次へ(N)」をクリックします。 - バックアップ自動化のスケジュールを中止したい場合や、変更したい場合は
①「スケジュールの変更」をクリックします。
②「設定を保存して終了(S)」をクリックします。
★「スケジュールの変更」方法
①「スケジュール」でバックアップを自動化する場合はチェックを入れ、中止する場合はチェックを外します。
②スケジュールを組みます。
③「OK」をクリックします。 - バックアップを開始するために、「今すぐバックアップ(B)」をクリックします。
- ①「自動選択(推奨)」を選択します。
- バックアップの対象を自分で選択する場合
バックアップしたい項目をシステムイメージやドライブ、フォルダー単位で選択できるので、自分でバックアップの対象を選びたい方におすすめです。
- ①「自分で選択する」を選択する
②「次へ(N)」をクリックします。 - ①バックアップしたい項目にチェックを入れます。
②システムイメージをバックアップする場合は、チェックを入れます。
③「次へ(N)」をクリックします。 - ①「スケジュールの変更」をクリックします。
②「設定を保存して終了(S)」をクリックします。
★「スケジュールの変更」方法
①「スケジュール」でバックアップを自動化する場合はチェックを入れ、中止する場合はチェックを外します。
②スケジュールを組みます。
③「OK」をクリックします。 - バックアップを開始するために、「今すぐバックアップ(B)」をクリックします。
- ①「自分で選択する」を選択する
- バックアップの対象を自動で選択する場合
2. 「システムイメージの作成」機能でPCをまるごとバックアップする方法
「システムイメージの作成」機能では、システムイメージとドライブ単位で対象を指定できるため、PCをまるごと(Windowsが入っているC ドライブなど)バックアップできます。
一方で、フォルダーやファイル単位でのバックアップや、バックアップのスケジューリングができないので、自動で定期的にバックアップができません。
自動化したい場合や、フォルダー単位でバックアップの対象を指定したい場合は、この記事内で解説している下記の方法をおすすめします。
- 「Windows バックアップ」機能でバックアップ
- 「OneDrive」でクラウドサーバへバックアップ
「システムイメージの作成」機能でPCをまるごとバックアップする方法を下記で詳しく解説します。
- 「システムイメージの作成」をクリックします。
- ①バックアップの保存先を選択します。
②「次へ(N)」をクリックします。 - ①システムイメージ以外にもバックアップが必要なドライブを選びます。
②「次へ(N)」をクリックします。 - 「バックアップの開始(S)」をクリックします。
- システム修復ディスクを作成する場合は
①の「はい(Y)」をクリックして、光学メディアのシステム修復ディスクを作成します。
作成しない場合は、①「いいえ(N)」をクリックします。
Windows 11の「ファイル履歴」機能でファイルをバックアップする方法
Windows 11の「ファイル履歴」機能を有効にすると、下記のフォルダー内にあるファイルをまるごとバックアップしてくれます。
- OneDrive
- アドレス帳
- お気に入り
- ダウンロード
- デスクトップ
- ドキュメント
- ピクチャ
- ビデオ
- ミュージック
- 検索
- 保存したゲーム
- カメラロール
また、バックアップの対象から除外したいフォルダーも指定できます。
設定したスケジュールに沿って、前回から変更のあったファイルが自動でバックアップされ、日時で管理できる点がメリットです。
Windows 11の「ファイル履歴」機能でファイルをバックアップする方法を下記で詳しく解説します。
- ①「検索」ボタンをクリックします。
②「ファイル履歴」と入力して検索します。
③「ファイル履歴」をクリックします。 - ①「ドライブの選択」をクリックします。
②「詳細設定」をクリックします。
③「オンにする」をクリックします。- ドライブの選択方法
①保存先のドライブを選択します。
②「OK」をクリックします。 - 詳細設定の方法
①ファイルのバックアップ頻度と期間を選びます。
・ファイルのコピーを保存する頻度
選択した時間ごとにファイルがバックアップされます。
短い時間を指定すると頻繁にバックアップされるので、安心感が高まりますが大容量のストレージが必要です。
・保存されたバージョンを保持する期間
選択した期間が過ぎた古いバックアップは消去されます。
長期間バックアップを保存していると、その分トータルサイズが増えるので大容量のストレージが必要になります。
②「変更の保存」をクリックします。
- ドライブの選択方法
Windows 11の「OneDrive」でクラウドサーバへバックアップする方法
Windows 11に標準搭載されている「OneDrive」の自動バックアップは、同期目的の使用が適しています。
というのも、OneDriveの自動バックアップ機能は、ローカルのフォルダー内のファイルが変更されると、同期によってクラウドサーバ上のバックアップ済みファイルにも変更が適用されます。
さらに、クラウドサーバ上のファイルが変更された場合も、同期によって対応するローカルのファイルにも変更が適用されます。
よってローカルでファイルを削除すると、クラウドサーバ上に保存してあるバックアップ済みのファイルも削除され、クラウドサーバ上で削除してもローカルのファイルが削除されるのです。
バックアップの際は、上述のようなOneDriveの自動バックアップの注意点に気をつけて行いましょう。
Windows 11の「OneDrive」でクラウドサーバへバックアップする方法を下記で詳しく解説します。
操作は、Microsoftアカウントにログインした状態で行ってください。
- ①「検索」ボタンをクリックします。
②「設定のバックアップと同期」と入力して検索します。
③「設定のバックアップと同期」をクリックします。 - 「同期の設定を管理する」をクリックします。
- ①バックアップしたいフォルダーをONにします。
②「変更の保存」をクリックします。
まとめ|Windowsパソコンの最適なバックアップ環境を整えて大切なデータを守りましょう!
この記事では、Window 11/10で標準搭載されている4つのバックアップ機能を詳しく解説しました。
- 多機能なバックアップ|「Windows バックアップ」機能
- シンプルにPCまるごとバックアップ|「システムイメージの作成」機能
- ファイルのバージョン管理が簡単に「ファイル履歴」機能
- 同期とメンテナンスフリーで超便利|「OneDrive」のクラウドサービス
これらの機能やサービスの特徴を把握し、最適なバックアップ環境を整えて大切なデータを守りましょう。